マラソン・レポート06/Sydney Marathon 2006
おそくなりましたが、今年のマラソン・レポートです。
って、今年、ネタなし!
なぜだか今年は、何もなく淡々と終わった、って感じです。
裸のお兄ちゃんもないし、奇抜な仮装のおっちゃんもいない、ほんと特記することが少なかったマラソンでした。(とは言いながら、ちょっと長くなってしいました)
当日は、朝5時起きで、前の日は早くベッドへ!と思っていたのに、結局12時近くになってしまって、しかも、やはり興奮して眠れず、睡眠不足のまま、スタート地点へ…。
いつものごとくJoeの運転で、ハーバー・トンネルを通ってミルソンズ・ポイントへ。
フル・マラソンのスタートは7時10分。
スタート地点に着いたのは6時30分ごろで、ちょうどハーフ・マラソンがスタートしたところ。
で、このスタート地点、ちょうどハーバー・ブリッジの下あたりで、対岸にはオペラ・ハウスが朝日に輝いていて、今日も天気がよさそう!って喜んでもいられなくて、不安は「暑さ」。マラソンって、日本でもそうだけど、やっぱ冬のスポーツ。気温が高すぎると脱水状態になりやすいし、かなり危険!
まあ、マラソン2時間代でゴール!なんて言うんだったら、問題ないんだけど、4時間もかかる自分としては、昼近くなって気温があまり上がらないのを祈るばかり。
で、トイレに行ったり、荷物を預けたりしてるうちに7時!
各予想タイムごとに、スタート地点に列ぶ。
この瞬間が一番気持ち的に盛り上がる!果たして、今年も完走できるのか?シューズは大丈夫か?
大した練習はしてこなかったけど、この日のために自分がしてきたことを1つ1つ思い出しながら、気を落着かせる。でも、ドネーション参加してくださった方の名前や顔、もちろんJoeの顔、多くの友達、そんなみんなのことを思い出していると、なぜだか泣きそうに…。やっぱ、気持ちが高ぶっている証拠。
で、大きな歓声と拍手とともにスタート!
スタートしてすぐハーバー・ブリッジを渡る。
やはり、朝のキリリと冷えた空気の中で、ハーバー・ブリッジを走って渡るのは気持ちがいい!
ここで見かけたのが盲目のランナー!
背中に「私は、トルコからきた盲目のランナーです」って紙をはっている。
で、短いロープで伴走者と繋がっていて、そのロープにはトルコとオーストラリアの小さな国旗が結ばれている。
実は、2000年のシドニー・オリンピックの後、パラリンピックが行われ、そこで一番感動したのが、盲目の人のマラソン。
その年、オリンピックのプレ・イベントで、オリンピックのフル・マラソンとまったく同じコースを走るイベントに参加した自分。練習不足で、何度も足がつって今までの中でも一番つらいマラソンになったけど、そのコースを盲目の人が、ロープひとつを頼りに走っている姿はとても感動した。
今回は、一般のマラソンということで、伴走者の人が「この先、ゆるくカーブして、のぼり坂」とか、コースの説明を絶えずしていて、さらにこのロープを持つ伴走者以外にも、2人が「盲目のランナーが通ります。道を空けてください」って、彼らの前に走り、道を空けていた。
彼らとほぼ同じペースで走っていたけど、他のランナーも「ガンバレッ!」ってガンガン、声を掛けている!
コースは、ハーバー・ブリッジの後、ゴール地点のオペラ・ハウスを見ながら、ハイド・パークを通過して、ボタニック・ガーデンへ。
市内観光で必ず訪れる、ミセス・マッコリーズ・チェアーあたりで、ハーバー・ブリッジとオペラ・ハウスを横目にしながら、再びハイド・パークへ。
そこから、あのゲイ・ストリート、オックスフォード・ストリートになるんだけど、例年だと、ドラァグ・クイーンの人の沿道から応援とか、女装のオッサン・ランナーに盛んな声援、とか「さすがオックスフォード!」と言いたくなるのだけど、今年は人もあまりいなくて、淡々と走り抜けてしまった。
そして、自分のマラソン練習コースでもある、センテニアル・パーク。ランドウィック、ケンジントンを通り、シティーへ。
このあたりで、20キロを越えて、いつものごとくペース・ダウン。
あの盲目のランナーとも、ハーフまでは、ほぼ同じペースで走ってきたけど、このあたりからどんどん離れてしまう…。
で、30キロ直前で、ついに足がつりだした!
それでも何とか走り続けるけど、ついに30キロを過ぎたあたりから、歩きはじめてしまった!
ちょうどシティーを抜けて、ダーリング・ハーバーあたり。
昨年は、このあたりから自分と同じように歩き出す人や、足がつってストレッチする人を多数目撃したけど、何故か今年はみんな元気!淡々と走ってます!
コースは、ピアモントを抜け、リリーフィールドあたりで折り返し。シティーに戻り、ロックスを通って、ゴールのオペラ・ハウスへ。
写真も初めはパシャパシャ撮ってるけど、後半、特に30キロを過ぎてからは「もう写真どころじゃない!」状態。
時間も10時を過ぎて、通りのカフェからはベーコン・エッグの美味しそうな香りが…。
お腹は空くし、足は動かないし…。
やっぱ、練習不足?
ほんと、30キロからのペース・ダウンと、いかに走り続けるかがポイントだと思う。
でも、ドネーション参加していただいた方に後ろから押されてる気分で、なんとか走り出した…。
35キロを過ぎてからは、もう限り無く歩いてるスピードで、かっこだけは走ってる、って感じ!
そして、ゴールまで、ついにあと2キロ!
その時、「風」を感じた!
心配していた気温は、幸い薄日が射す程度で、汗が流れ出ていくほどではかったけど、11時近くになり、さすがに暑さを感じはじめていた。
で、ゴールのオペラ・ハウスが見え始めた時、気持ちのいい風が吹きはじめた。
なんて言ったらいいんだろう。シドニーに初めてきて感じた、湿度のない乾いた風。その風に感動してた自分。そして、結局、その風と共にもう10年近くもこちらに住むことになった自分。
すっかり忘れたいた、この風。
足はすっかり疲れきって動かないけど、気持ちは最高!
今、自分がシドニーを走っていること、そのシドニーを好きになる切っ掛けとなった、清々しい風…。その風の気持ち良さを全身に感じながら、ゴール!
こんな気持ちのいいゴールは初めて!
で、ゴール地点でJoeを探すけど見つからず、リカバリー・エリアに移動。
ったら、Joeから携帯に「どこにいるんだ!」って電話!「もう、ゴールして、リカバリー・エリアだよ!」って言うと「何で、ゴール前に携帯に電話してこないんだ!」って!
ハァ〜、そりゃ、歩いてたし、携帯も持ってたよ。でも、やっぱ一応はマラソン参加中なんだから、ウエスト・ポーチカら携帯取り出して喋りだすなんてできないでしょ!
結局、応援しにきた友達もゴールには間に合わなかったみたいで、みんなそろってリカバリー・エリアに登場!でも、やっぱ、ゴールの後、みんなと会えるのはうれしい!
記録的には、昨年よりもさらに7〜8分遅いし、満足のいく走りではなかったけど、あの風の中、また走ってみたい!ってのが正直な感想。
来年はもう少し早く、練習を開始して、42キロ走り続けれる体を作っていきたい!かな?
最後になりますが、ドネーション参加していただいた方、ありがとうございました!ちゃんと、みなさんの名前を書いた紙と走りました。何度も、本当にみなさんから押されているような気分でした。
それから、シューズ!おかげさまで、水膨れができることなくゴールしました。ただ、足の親指が、重いものでも落としてように触っただけでビンビン痛み、腫れあがりましたが、今では痛みもひいてます。
あと、レポートの写真。毎年、使い捨てカメラで撮影してるけど、いつも行く現像屋さん、今年は店を移転してしまって、別な店で現像したら「何この色!」ってぐらい沈んだトーンでプリントがあがってきました。
前の現像屋さんは、毎回プリントの発色もよく、さらにサービスでCDにもデータ焼き付けしてくれたりして、大好きな現像屋だったので残念です。デジカメにおされている今、やっぱこういった努力をしてる現像屋さんって応援したくなります。来年は、移転先探して、いつもとおりの綺麗な写真でレポートします!なので、今回は、ちょっと色が悪くなってしまいました!
マラソン・レポート05
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by funnyfelix | 2006-09-30 09:32 | syd-event