ゲイ演劇のクラシック「ベント/BENT」

毎年、1つは絶対観に行ってるマルディグラ期間に上演されるゲイ関係の演劇。

今年は、ゲイ・ポルノ業界の裏事情を描いた「ハードコアー/Hardcore」が話題になってたけど、裸目的アリアリの選択ではなく、やはりここはゲイ演劇の古典とも呼んでもいい「ベント」に決定!

って、ずっと昔から観たかった演劇。

ナチス政権のベルリンを舞台に、大量虐殺されたユダヤ人よりも、さらに酷い扱いを受けていたゲイの迫害を描いた作品。

主人公マックスと、その彼氏ルディ。彼ら2人がゲシュタポの追われ、ついに逮捕される。その強制収容所へ向かう護送列車で、自分の身を守るためマックスは、溺死のルディを殺してしまう。

そして強制収容所では、ゲイはピンクのトライアングルを胸に付けるのだが、マックスは最低の待遇から抜け出そうとユダヤ人である黄色の星を付けるため取引を行う。

黄色の星をゲットした彼は、ピンクのトライアングルを付けたホルストに出会うが…

かなりヘビーな内容です。

1979年にロンドンで、あのイアン・マッケランの主演で初演され、アメリカのブロードウェイではリチャード・ギア主演で、これまた爆発的人気を獲得。日本でも何度も上演されています。

しかしこれ、主人公のマックスのキャラクターが複雑。

自分のことしか考えない身勝手なキャラで、瀕死の恋人を殴り殺したり、本当に何だってするのだが、だから冷酷なだけか?というと、そうでもない。弱い部分もあるし、人を愛することもできる。

でも今回は、このマックスのキャラは、なかなか自分の気持ちには入り込んでこなかった…

うーん、キャラが生きてない、って感じかな。

しかし、その相手役のホルストを演じるSam Haft、彼がよかった!かたくななマックスの心をほぐしていくような、あたたかな気持ちが感じられて。

なので、一幕目を見終わった時は「どかなー?」って感じだったけど、彼が出てくる後半は、けっこうよかったです。

しかし、今回はシリアス過ぎて、このプロダクションにしてはちょっと荷が重過ぎたような感じ。

このプロダクションは、毎年マルディグラでゲイ関係の演劇を上演していて、今回のマルディグラのテーマが「History of the World」ってことで「ベント」を選んだようだけど、個人的には、ゲイの生活を時におかしく、時に辛辣に表現したコミカルな軽めの現代物の方が合ってるような気がする。

でも、以前からずっと観たかった「ベント」がようやく観られたのは「ありがとう、マルディグラ」って感じです。

同時に、このマックスをイアン・マッケランがどう演じたのか、かなり興味が湧いてきました。

ってそれより、若い頃のリチャード・ギアを知ってる自分としては、リチャード・ギア主演の「ベント」が、ぜひ観たかったな。

身勝手で、でも憎めなくて、ってキャラ、あの「アメリカン・ジゴロ」の彼に重なるものがあります。かなりハマり役なような気がする!

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by funnyfelix | 2010-03-18 22:03 | Mardi Gras 10