現代美術の一大イベント「シドニー・ビエンナーレ」開催中/Biennale of Sydney
1973年から始まった、「シドニー・ビエンナーレ」。
2年に1度の現代美術の一大イベントで、オーストラリアで最大規模。世界的に見ても大きなアート・イベントのひとつ。
今年は18回目となり、6月27日〜9月16日まで、シドニーの美術館やコカトゥー・アイランドを中心に開催中。
世界40カ国以上から100名にのぼるアーティストの作品やインスタレーション、パフォーマンスなどが、ここシドニーに集結し、その内の半数近くが、今回の作品展のための新作となっています。
会場は、NSW州立美術館や現代美術館、ピアー2/3、そしてコカトゥー・アイランド。今年は、レッドファーン駅の近くにあるキャリッジ・ワークスでも、パフォーマンスが行われている。
って、でも、ヤッパ、一番の会場は、元刑務所だったり、造船所だったりして、今ではコンサート会場になったり、キャンプ場もある、コカトゥー・アイランド。
シドニー湾に浮かぶ島で、例年のごとくオペラハウス近くの桟橋から無料のフェリーが出ている。
で、過去2回「シドニー・ビエンナーレ」を紹介してきたけど、今年もまた行ってきました。
16th Biennale of Sydney
17th Biennale of Sydney
久しぶりのフェリー、ハーバー・ブリッジの下をくぐったり、冷たい潮風に吹かれながら20分ほどのクルーズ。
この短い船旅が、日常から「アートの世界」への、いい橋渡しになっていると思う。
今年は、無料のフェリーの船着き場が、島の反対側になっていて、特設のカフェも登場。島の中には、アサヒ・ビール提供のヌードル・バーなんかも、アリ。
で、今回の一番は、Tiffany Singhの作品。
コカトゥー・アイランドの端っこにあるコンクリートの壁に身を屈めて入り込むと…
「カラン、カラン」と風に吹かれた竹でできた風鈴が鳴り響く空間がっ!!
もう、鳥肌っ!
音も凄いけど、均等に吊られた風鈴の陰が、なぜだか中近東の路地にいきなりワープした気分にさせれられる。
それから、やはり日本人アーティストの作品もおもしろかったー
写真は撮れなかったけど、阿部幸子さんのひたすら紙を切り続けるパフォーマンス。
切った紙が、とても細くて、なんだか蚕が糸をはいて繭をつくるように、白い繭のなかでひたすら紙を切り続ける彼女… はさみにはマイクが仕掛けてあって、ジョリジョリと紙を切る音だけが響く…
なんか怖そうなイメージだけど、真っ白な衣装を着て、真っ白な糸のような紙に囲まれ、心が浄化されるようなパフォーマンスだった。
また、霧をモチーフとした中谷芙二子さんのインスタレーションも、おもしろい!
普通の風景が、霧が立ちこめた途端に、不思議な空間に変わる!
特に、半分廃墟となってる建物がバックなだけに、あのシドニーの透き通った光が降り注ぐ空間が、急に神秘的な空間へと変わる瞬間は、非常に興味深かった。
子供にも大ウケ!
あと、コレ!
とってもカラフルで、おとぎの国に迷い込んだような空間。
なんて思ったら、1つ1つのパーツを閉じてゆくと、それらは、すべて銃やライフル、銃弾の形だった!ってもの。
中国のアーティスト、Li Hongboのメッセージ性の強い作品。
ほんとに、ゆっくり観賞していたら1日は必要!ってぐらい、島のいたるところに作品がっ!
ってことで、今年もアートを堪能。
帰りは、フェリーが、もう1つの会場、ピアー2/3にも停泊するので、そこで下船して、大好きだったTiffany Singhの別の作品を鑑賞。
これまた、同じ、風鈴が使われていたけど、コカトゥー・アイランドの作品は屋外だったので、自然の風を利用して音が鳴り響いていたけど、こちらは屋内、レインボー・カラーで綺麗だったけど、ちょっとインパクトが弱かったかな?
3カ月に渡る、長期のイベントなので、観光で来た人も、ぜひ暖かい格好で見に行ってください。
すべて無料なので、ハーバー・クルーズも兼ねてね。
by funnyfelix | 2012-08-12 22:41 | syd-event